本文、別ブログの書評を再利用しています。あしからず。
「僕は君たちに武器を配りたい」
(以下、僕武器)の感想というか個人的な解釈を書きたいと思います。
ビジネススクール教授の標準的な(誤解を恐れずに書くと、特に真新しいことはない)ビジネス書であり自己啓発本です。
1) グローバリゼーションとスキル
背景として、グローバリゼーションというものがあって、詳しく勉強されたい方はトーマス・フリードマンの「フラット化する社会」(World is flat) という名著をオススメします。簡単に言ってしまうと、インターネットが発達してしまえば、印度や中国で給料1/10 でできる仕事は先進国から流れていってしまうよね、というわりと当たり前の事実です。
ダニエル・ピンクの「ハイコンセプト」では、機械やコンピュータにはできないことが武器となるとあって、その当時、翻訳・監修された経営コンサルタントの大前研一さんは、医師や会計の仕事も印度でリモートでできると解説してました。
社会人のスキルとして、IT・会計・英語は最低限必要という認識が2005年くらいまでは主流(そういう本を書くと儲かる)でした。ちなみに勝間和代さんあたりが、勉強すれば強くなるというコンセプトでビジネスパーソンを鼓舞していた頃と重なりますね。(「不安解消マーケティング」と名付けられています)
この本(2011年)ではそういったコモディティ化してしまうスキルはダメだとあります。(ただし、売るものがあるひとには、英語は必須)
それで実際どうすればいい?という問いに関しては、スペシャルティという回答です。専門分野のエキスパートすら変化のスピードに対応できなくて難しいとあるのですが、ここは議論のわかれるところかと。マーケットニーズのある専門分野に強ければ、大丈夫なのはわかりますけど。みんながマーケットに価値のある製品やサービスを提供する天才にはなれないでしょうから。。。(このあたりの記述は、本書のウリのひとつだと思うので、ここで詳しくは書きません)
マーケティングにはストーリーが必要という箇所については、「ストーリーとしての競争戦略」という名著がありますので、膝をポンとたたきなるような筋のいい話を仕込んではいかかでしょうか。
教養の重要性について、投資家の素養に必要とありました。村上憲郎さんの本(村上式シンプル仕事術)では、マクロ経済、宗教、歴史、量子力学を学べ、とすべてのひとに教養の大切さを強調されています。
おお。
そうすると、英語で寺社仏閣、歴史や文化について説明できるスキルは教養と実務を兼ね備えているではないですか!
2) イノベーションとアントレプレナーシップ
それではその教養をどうやって実装するのか?
ビジネス化について、イノベーションとアントレプレナーシップというキーワードを紹介します。
日本企業がずっと品質にこだわっていた90年代、グローバリゼーションのなかでは、ビジネスを成功させるための仕組み作りやイノベーションのジレンマ(これ説明するの大変なので端折ります)の克服に必死になっていました。その結果がいまはっきりと現れたのではないでしょうか。
ところで、イノベーションを技術革新と日本語に翻訳したのは大きな間違いです誤解を招くかも。次のように考えてみてはどうでしょうか。
未来をよりよくすること
価値観の変化
例えば、成熟して複雑になった製品やサービスをシンプルなデザインに置き換えるということはiPhoneで実現されました。
高度成長期に製造業で大成功した日本ですが、この道程はアメリカやイギリスも過去にたどってきたものです。ITや金融などサービス業への産業転換をいそがなかった、イノベーションが起きなかった、ことがバブルはじけてこの20年間の低落の原因だという話については池田信夫先生あたりのブログで無料で読めます。
アントレプレナーシップに関しては、ソニーもホンダもガレージから始めたわけで起業家マインドが日本人に欠けているわけではないと思うわけです。
ただし、ライブドアたたいてホリエモンを刑務所送りにするあたりの既得権益層のやり方に当時IT業界の若者たちがドン引きしたことは間違いのない事実なわけであります。。。資本主義がベストではありませんが、人類がみつけたやり方のなかでは、わりとましなものだっただけと理解しています。でもそんなにいやか?結果、起業家も資本も海外に逃げるし、投資と投機の違いについて学ぶ機会も失ってしまい、フタを開ければ会社の金を100億円ギャンブルに使ってしまうような香ばしいニュースを世界に提供して監査機能不在か?という信用ガタ落ちの状態(プラス、利益率全然無いのでほっとかれている始末)。
どうしたらいいの?
というわけですが、個人の時代に向かっていること(もうひとつ、日本人女性の潜在力)を考えると、新しいビジネスを切り開くために仲間と出会って勉強しているというのは、とっても前向きなことではないかと思うのです。
ちょっと面白いたとえですが世代ごとに流行った漫画(アニメ)で分類してみると(「ワンピース世代」の反乱、「ガンダム世代」の憂鬱)
40代はガンダム世代で組織に狭間で苦しんで
30代はドラゴンボール世代で、修行すれば強くなれると信じている、
20代はワンピース、組織には所属しないで自由と仲間を求めている
ここはワンピース世代に習いましょう。
「奴隷になるための勉強ならしないほうがよい」(僕武器)
3) 僕武器のまとめ
この20代が生き残るための武器をまとめると、、、
地頭のよい20代が仲間と起業すればいいよという、どこかで聞いたことのある話の焼き直しのようにも思えてならなかったりもします。まさにFacebookのマーク・ザッカーバーグがハーバードの寮でスタートアップした例が頭をよぎります。
じゃあ、そういう状況にいない私たちはどうすれば?というと、自分で考えるしかないというオチになってしまい、まことに恐縮であります。